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ロハスからヨギーへ これからの展望

2018年2月、社名を株式会社ロハスインターナショナルから、yoggy inc.(株式会社ヨギー)へと変更。社名を変更することになった背景とこれからの展望について、役員3名にインタビューしました。


左から、取締役 COO  清水 圭(しみず・けい)、取締役 CVO 太夫 佐和子(たゆう・さわこ)、代表取締役 CEO 伊藤公健(いとう・きみたけ)

――なぜ社名を変更することになったのでしょう?


伊藤: 社名を変えた理由としては、主に2つあります。1つは、スタジオ・ヨギー、スタイル・ヨギー、ヨギー・インスティテュート、というように、ブランド名がヨギーなので、社名も統一したいと考えました。ヨギーブランドをより前面に出していきたいという思いです。


もう1つは、ヨガという言葉の概念やイメージをより広めていきたいという想いがあります。日本では、ヨガはフィットネスやダイエットとしてとらえられることが多いのですが、ヨガは生き方や哲学、ライフスタイルでもあるので、そういった広い概念を広めていきたいと思っています。


例えば、サーファーやサーフィンというと、西海岸、ロン・ハーマン、サーフカルチャー、ビーチカルチャーというようにサーフィンをするだけではなく、ファッションやライフスタイルが浮かぶように、ヨギーやヨガといえば、イメージするものが色々浮かぶようになったらいいな、と思っています。




太夫: 正直、社名変更するとは思っていませんでした。納得するのに少し時間がかかりましたね。創業時に、ヨギー・インターナショナルからロハスインターナショナルに変更して、これからのライフスタイル提案をしていく、という意気込みを社名に込めていたこともあったので。


ただ、会長の谷家さんが、「ロハスはふわっとしているから、ヨギーの方が逆に際立つのでは」とおっしゃったことで、確かにそうかもしれない、わかりやすくなるかもしれないな、と思うようになりました。


清水: ブランド名が社名にできるほど、成長できたのだと思います。社名のロハスでのブランディングはほぼ行ってこなかったこともありましたし、会話では、(会社の話を)「ヨギーは」と言っていましたしね。


事業を展開していく上で、社名とブランド名が一致していた方が訴求力が上がる気がしています。


――2004年の創業時は、“とんがっていた”ヨギーが、だんだんマイルドになっているような気がします。


清水: ヨガを特別な人にだけではなく、ふつうの人に広げて行きたかったので、思い描いていたことにだんだん近づいていっていると思います。



太夫 広まっていくことはうれしいです。仲間が増えていくことは喜びです。わかりやすさとかっこよさの境目は迷うところですね。かっこよさへのこだわりは、自己満足になりかねない。かといって、わかりやすさだけを優先するつもりもありません。半歩先、一歩先を行くというのは大事な要素だと思っています。クラスもトレーニングも、商品も、こういったコンテンツすべて、ちょっと先に行っていないとな、とは思います。


ヨガの「ありのままでいい」「それでいいのだ」というのも、そのまま素直に解釈して、現状のままでいる、ということでは決してないと思います。昨日よりは、今日、今日よりは、明日…と、ちょっと成長した自分がいい。まだこういうことがあるんだ、と発見をしたり工夫をしたり。そういうことに価値を置く人たちが活躍する会社でありたいです。


持っているものを活かして、そこに人の手が入ることで、よりわかりやすく、美しくなる。決まっているから、マニュアルだから、だけではなく、人の頭や体を通過したものを提供していきたい。私たちのこだわりや責任というのは、受け取るお客さんにとってはそう違いがないかもしれません。けれど、提供するものは自分の言葉で説明できるように、責任を持っていたいと思っています。


――会社の社会性とは 責任とはなんでしょう?


伊藤: わたしたちが提供しているサービスが、利用されている時点で社会的価値があると思っています。ヨガや、ヨガの考え方を取り入れたライフスタイルを送ることで、精神的、肉体的に人々の健康をサポートできれば、それは社会にも還元されると考えています。ただ、あくまで、ヨガ的なライフスタイルを一つのソリューションとして提供はするものの、価値観を押し付けるようなことはしたくない、選択するのはあくまで人である、その人の目を養うきっかけづくりができたら、と考えています。


清水: 事業として、ヨガが社会的に成り立つこと、ヨガを伝える職業が成り立つこと自体が、社会性だと思います。儲かればいい、広まればいい、というだけではなくて。


太夫: 私たちは衣食住に直接関わるサービスを提供しているわけではないので、ある意味それがなくても人々は生きていけるわけです。ではなぜヨガ(広い意味でのヨガ的文化)を広めたいと思っているかというと、そこにまさに「いかに生きるか」という根源的な問いと向き合うヒントがあるからです。


人はみんな違うから、そこには多様性もあるし、これが正しい!と言い切れるものでもありません。でも、現代(いま)を生きる私たちがどんな選択をして生きていくかは、次世代につながる社会創りにおいて、とても重要に思っています。この見えない価値観をどう共有するか、どう表現するか、という点において、まさにヨガは素晴らしい方法のひとつだと思います。社会でどんな職業でも、どんな役割でも、ヨガ的な価値観を適応する事ができます。なぜならそれは、まさに「いかに生きるか」に関わる部分だからです。


――気になっている世の中の潮流はありますか?




清水: 世の中がモノ消費からコト消費になってきている。創業した当時(2004年から物欲より心の満足に世の中が向かうと考えていたが、コト消費が、今(2018年)ほど当たり前ではなかった。モノから体験へ、物欲から精神的満足に人々がシフトして、かなり一般的になったと思う。


“精神”をどう質の高いサービスにするのか、満足を満たすのか。精神にも多様性がある、というのは伝えていきたいところ。世の中が均質化され、社会的に活力が失われている気がする。理念にもあるような、個々人が本来あるよさを引き出す、気づける、強味を生かせると、社会も活力が上がるのでは。つまり、個人がハッピーになるお手伝いをすることが、社会の活力につながり、社会貢献になると思っている。


伊藤: 世の中の不寛容さ、が気になります。炎上、クレームが強まっている気がします。そういうこともあるよね、そういう人もいるよね…と寛容になれたらいいのに。


太夫  NYではヨガだけではなく、フィットネス系のジムも割と根強く人気だったりするのですが、それでも最近は瞑想専門スタジオがオープンしたり、バスの中を改装して瞑想サービスを提供したりと、新しい流れを感じています。この街は物価も税金も高いので、私の想像も及ばないような富裕層も多くいるのですが(笑)、そういう人達もお金があること=幸せ、ではないと気が付いているのでしょうね。精神的な充足度については、重要視されているのを感じます。以前はNYから日本にトレンドが来る時間が、10年ぐらいかかっていたのが、最近では3年と短くなっている気がしますね。


――2018年はどんな1年にしたいですか?


太夫 毎年、ヨギーではイヤーテーマ(その年のテーマ、year theme)があるのですが、今年は、ちゃんと呼吸する一年にしたい、と思って「そこで、深呼吸。」なんです。


事業的にも瞑想に本腰入れていきたいと思っていますが、まずは呼吸なんですよね。3分の呼吸でどれだけ落ち着けるか、実感できることから。瞑想をカルチャーとして広めたいです。アンガーマネージメント等もよく話題になっていますが、感情的なリアクションに振り回されないことで自身をよりコントロールできるようになります。


呼吸によって先も見える、横も見える、相手との距離も取れる、モノゴトとの距離ができる、と思います。


清水: 新しい事業や企画を進めるときに、ひと呼吸おいたり、いったん深呼吸することで、視野を広く持つことができるし、意義や目的も再確認できますよね。何かを始めたり進めたりする際に、勢いだけではなく、立ち止まることもときには必要です。


伊藤: 意見が合わないときにも、深呼吸すれば、先にすすめることが多いと感じています。領域の尊重をしたり、違う視点を知ったりと、納得して進むと効率が違う気がします。


太夫 それぞれのペース、プラーナ…を大切にする。「そこで、深呼吸。」は原点に戻ること、立ち返ることもできます。ヨギーが提供しているものをスタッフがより感じることができたらいいですね。


取材 yoggy magazine